主にコミュニケーション障害を対象としていますが、食べたり飲み込んだりすることに問題を抱える摂食・嚥下障害もその対象になります。コミュニケーション障害は、脳卒中後の失語症、聴覚障害、ことばの発達の遅れ、声や発音の障害など多岐に渡り、小児から高齢者まで幅広く現れます。健康で特別問題のない方は、普段当たり前のように飲み物を飲んだり、食べ物を食べたりすることができています。
しかし、それができなくなると、低栄養や脱水など身体へ悪影響を及ぼします。また、飲み物や食べ物が食道でなく誤って気管へ入ることを誤嚥といいますが、窒息や肺炎の原因にもなります。精神的にも食べられないということは、とても辛いことです。言語聴覚士は、このような問題の本質や発現メカニズムを明らかにし、対処法を見出すために検査・評価を実施し、必要に応じて訓練、指導、助言、その他の援助をおこなっています。