地域で育てる研修医

今年度も二人の初期研修医が初期臨床研修を終えようとしています。この時期になると修了判定に向けて、大量のレポート提出のチェック・コメント書き、評価表の記入など多くの仕事に追われ大変な思いをします。しかし、二人とも3年次以降もこの病院で研修を続けてくれるという嬉しい忙しさでもあります。

さて、全国的に地域医療の崩壊が叫ばれています。地域医療の現場だけではなく、都会でも医療崩壊が起っているようです。そのような全国的な流れの中で、井戸院長を先頭に医師数が伸び続けている当院は希有な存在なのだと思います。4月からは6名の1年次研修医も仲間に加わります。

研修医というと、「そんな使えない医者の卵ばかり集めて」という声も聴かれますが、”使えない”時期から育てる事に大きな意義があると思っています。若い彼らは気力も体力も充実しています。当直の厳しさも彼らにとっては貴重な学びの場になります。経験不足をカバーするために患者さんの元にも何度も足を運びます。その中で時には指導医以上に患者さんから頼りにされる場面も出来てきます。そのような様々な経験を積み、一人前の医師に育っていく中で「この地域で育ててもらった自分が、今度はこの地域の医療を支えていく」という気概を持って活躍するようになるのです。このような思いは、初期研修医の時期から関わっていかなければ、決して生まれる事がありません。

実際に私自身が1998年からの2年間、大隅鹿屋病院で臨床研修を行い医師としての基礎を作りました。この経験が無ければ、色々な病院で勤務した後に大隅の地に戻る事も無かったでしょうし、7年間という長期に渡って勤務する事も無かったと思います。

入ってきたばかりの研修医は光を当てても輝くことが無い石に過ぎません。しかし、2年間しっかり磨けば輝くようになるダイヤの原石のはずなのです。そこは研修医自身はもちろん、育てる側の努力も大切です。

「自分達の仲間は自分達が育てる」という気概を持って4月から頑張りましょう!