屋根瓦方式

2008年2月29日

屋根瓦方式

研修委員長 木村 圭一

 屋根瓦方式の研修システムをとっていますと説明会で解説がありますが、この屋根瓦式研修システムと言うのは、
学生さん達に理解されているのかな、、、と思う事があります。

 誰が名付けたのか分かりませんが、1年目は2年目が教え、2年目は3年目が教えるという方式です。何故これが良いのでしょうか?

 人に指導する場合、気をつけなければならない事が3つあります(何故3つかについては“http://202.133.118.29/trainee_doctor/archives/2008/01/post_38.php”>過去の記事を参照して下さい)

 何が分からないのか

 知りたい事とマッチしているか(レベルが高すぎないか)

 オプションの知識が必要かどうか(コツみたいな事も含めて)

 一つずつ解説させて下さい。

(1)何が分からないのか?

 私は16年目の医者です。歳とったせいもあると思いますが、昔の事は思い出せません。
1年目で初めてCV入れた時の事は全く覚えていません(トロッカーを入れた時は覚えていますが)。何が分からなかったのか、、、、
よって指導する時にも、研修医の先生の分からない所が想像できません。しかし、2年目の先生はそれを覚えています。
CVはどこから入れるのか?えっと内頚静脈ってどこにあるんだっけ?消毒は何を使ったら良いのか?そもそもCVって何??

(2)知りたい事とマッチしているか?

 初めてCVを入れる先生であれば、場合により初めての局所麻酔かもしれません。よって、
その場合にはまず局所麻酔のやり方だけ覚えてもらっても良いでしょう。あるいは消毒のやり方でも、、、、
その先生が何を知りたいかを考えなければなりません。

(3)オプションの知識が必要かどうか?

 人に何か教える時には、どうしてもこれは大事だよ、これはコツだよ、ほらこうやってやると良いんだよ、、、と色々言いたくなります。が、
初心者には毒にさえなります。いくらおいしい料理でも量が多ければお腹一杯になってしまいます。2年目の先生は、難しい事も余り知らない
��失礼!)ので、余計な事も教えません。よってこう言った場合でも指導者として適しています。オプションが必要なレベルに達したら、
もっと上の指導医に教えてもらえば良いです。

 屋根瓦式はこういう点で良い研修システムと言う訳です。

 それに従えば、学生さんは1年目の先生が教えるのが最も適していると言う事ですね。多くの研修病院は、
学生さんと研修医が一緒に行動してもらう様にしているのはそういう理由です。

 Teaching is learning twiceという言葉もありますし、
研修医の先生を鍛えるためにも是非多くの学生さんの見学・実習をお待ちしています。