ある星のきれいな夜の話。(ちょっと良いはなし・・・)

ある星のきれいな夜の話。(ちょっと良いはなし・・・)

2年次研修医 有馬 喬

最近、冷え込む夜も多くなってきた。

昔から電気毛布などの人工的な暖かさが嫌いで、どんなに寒くても、毛布に包まり

寒さをしのぐ。

しかし、人工的な涼しさであるクーラーは好きである、ガンガンに効いた部屋で毛

布に包まるって寝る。そんな夏の昼寝には最高である。最近はECOに目覚め、地球環

境に優しくない行為は慎んでいる。

・・・ん?じゃあ、そんなにアクセル踏んで走るなって?

・・・。

残念ながらそこまで大人になり切れていないため、今後の成長を見守って欲しいと

ころである。

話を戻すと、実家にいたころ、自分の使う毛布や布団は、家にあるものの中で2番目

に上等なものであった。1番上等なのは当然父である。

我が家は古きよき日本の家庭であり、風呂の順番、食事を並べる順番、すべてが父

が1番であった。そんな父の背中は大きく広かった。

ちょうど鹿屋に来る前日、父は霧島(鹿屋で言うところの小鹿)のお湯割を嗜みなが

らこう言った。

「俺の背中が小さく見えたら、後は任せたぞ。お前は長男だからな。」と。

外は眩いばかりに輝く星空。

大きく厳しいが、やさしい父の言葉だった。

熱く冷たいものが頬を伝った。

そして、一握りの決意を持って僕は鹿屋に旅立った。

あれから、2年。久しぶり実家に帰った。

一人部屋でテレビを見る父。

何となく小さく見える背中。

少しずつではあるが確実に、その時は近づいていると思った。

そして、言った。

「お父さん、ただいま。何か、背中小さくなったな。」

「は?何言っっちょっつか?お前がメタボって太っただけやろが?医者がメタボってど

んげすっとか?」

・・・。

外は眩いばかりに輝く星空。

大きく厳しいが、やさしい父の言葉だった。・・・。笑