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トップページ > 患者様向け情報 > ヘルスインフォメーション > 知っておきたい病気の話 > vol.6 嘔吐下痢症について/【内科】岡部家孝

Oosumi Kanoya Hospital

知っておきたい病気の話

vol.6 嘔吐下痢症について/【内科】岡部家孝

はじめに

病原体が感染して嘔吐、下痢をひきおこし脱水、電解質喪失症状、全身症状が加わるものを感染性胃腸炎といいますが、その中でウイルス性の感染性胃腸炎を嘔吐下痢症と呼びます。流行時期は主に11月から3月くらいまでの寒い冬期に多くみられます。

原因はなにか

小児にみられるウイルス性胃腸炎では最も多いのが生後6カ月から2歳までの乳児に多いロタウイルス感染症で原因の半分以上を占めます。次に多いのが3歳未満の乳幼児に多く見られるアデノウイルス感染症、他原因ウイルスとしてはアストロウイルス、札幌ウイルスなどがあります。学童、成人を中心に全年齢層の急性胃腸炎としてはノロウイルス(小型球形ウイルス:SRSV)があり、冬の食中毒の代表格です。

どうやって感染するか

便や吐物の中に存在するウイルスが手などを介して口に入って感染する「糞口感染」とよばれるものです。成人のノロウイルス感染症では冬期に摂取する生牡蠣などの貝類によって感染することが有名です。

症状

症状は原因となるウイルス、感染する年齢などによって微妙に異なりますが一般的には突然の嘔吐で発症し、最初の半日から一日は激しい嘔吐が続きます。少し後から下痢が始まります。水のような便がみられ、ロタウイルスが原因の場合便の色が白くなってきます。ノロウイルスの場合総じて子供では嘔吐、成人では下痢が多いと言われています。下痢は一日に数回からひどい場合十数回みられます。熱や軽い咳、鼻水などの風邪症状や差し込むような腹痛が一緒にみられることもあります。徐々に排便回数は減っていき、有形便になります。全経過は約一週間ぐらいです。同様のウイルスに感染してもだいたい5~12時間くらいまでの嘔吐だけで終わり、下痢をあまりしないことがありこのような場合特に「流行性嘔吐症」と呼ばれ、次の日にはだいたい元気になるケースがあり、ノロウイルス感染症で多くみられます。ノロウイルス感染症は通常2.3日で軽快しますが、乳幼児や高齢者、免疫不全者のノロウイルス感染症は重症化する可能性があるので要注意です。嘔吐や下痢で体内の水分とともに消化液を失うと塩分などの体液が失われ、脱水症がいちばん大きな問題となるため、適切な治療が必要となります。

治療

吐き気が強い間は絶食とします。水分摂取も行わない方がよいです。吐き気がおちついてきたらすこしずつ水分をとっていきます。水分は量を少しずつ、回数を頻回にして摂取します。嘔吐がみられなければ量を少しずつ増量していきます。飲んでよいものとしてはお茶、アクアライト、ポカリスエット、野菜スープ、味噌汁の上澄み、りんごのしぼり汁などがあげられます。下痢だけになったら便の様子をみながら徐々に消化の良いものを摂取します。便の性状と同じようなものを食べると良いといわれています。具体的には、
● 水のような便のとき↓番茶、野菜スープ、味噌汁など。
● 便が泥状、ドロドロのとき↓とうふ、パンがゆ、かぼちゃの煮つぶしなど。
● 軟便のとき↓おかゆ、うどん、野菜の煮つけなど。
乳児の場合、母乳、ミルク、離乳食によって食事療法は違いますが、母乳の場合、下痢の程度をみながら徐々に量をあげていきます。ミルクの場合同様に下痢の程度を見ながら少量頻回に飲ませつつ量を増やしていきますが濃さに関しても薄めから始めて徐々に濃くしていきます(1/2から始めて2/3の濃さへ、というように)。離乳食の場合も同様に便の性状をみながら食事内容をあげていきます。御心配の場合は早めに小児科受診をお勧めします。適切な食事療法がなされなければ下痢が数週間も長びくことがあります。嘔気が続いたり下痢がひどくほとんど水分もとれないときは点滴が必要なため病院を受診して下さい。特に高熱が続いたり、血便があるとき、手足の麻痺があるようなときは早めに受診が必要です。

予防・注意すること

便を扱った手から感染するので食事の前、トイレに行った後などはきちんと石鹸やハンドソープなどで手をしっかりと洗いましょう。乳児の場合頻回の嘔吐があったり、おなかをいたがる(痛そうに泣く)とき腸重積のことがあるのでそのような時は小児科を受診して下さい。ノロウイルス感染症の場合集団発生の危険があるため特に予防を心がける必要があります。牡蠣の産地、食中毒情報に十分注意し、できる限り加熱調理しましょう。また加熱前の貝類を処理した調理器具、手指は十分洗浄消毒する必要があります。ウイルス感染でなくても暴飲暴食や寝冷えでも腸炎の原因になるので冬期は特に生活スタイルに気をつけた方がよいでしょう。

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